スペインでフリーランス(Autónomo)や駐在員として働いていると、翌年4月の確定申告(Modelo 100)に向けて、ある程度の覚悟が必要になります。ただ、何もしないでその日を待つのと、年内に手を打っておくのとでは、最終的な税額がかなり変わってきます。

今回は、innotaxes がクライアントに実際に案内している節税手法の中から、特に効果が高い7つを紹介します。すべて合法的な方法で、しかも期限は12月31日。動けるうちに動いておきましょう!

 

InnoTaxesでは、日本語でスペインの税務申告サポートを行っています。

「スペインに来たばかりで税金のことが分からない…」

「日本語で気軽に相談したい」

 

そんな方は、お気軽にLINEまたはお問い合わせフォームよりご連絡ください😊

 

友だち追加

 


まず知っておきたい前提

スペインの所得税(IRPF)は、収入が増えるほど税率が上がる累進課税です。

つまり何もしなければ、高い税率のまま申告することになります。

ただ、スペインの税制にはさまざまな「控除」「税額控除」「繰り越しルール」が存在していて、それをうまく活用するかどうかで手残りが大きく変わります。

以下の7つは、それぞれ独立した方法なので、自分の状況に合うものだけ選んで使えます。


①スタートアップへの投資で、税額が直接50%減る

これは多くの人が見落としている、スペイン税制の中でも最強クラスの制度です。

「所得控除」ではなく「税額控除」なので、計算した最終的な税額から直接50%が差し引かれます。

スタートアップ法(Ley 14/2013)の規定で、新しい会社に最大10万ユーロまで投資すると、その50%が税額から控除されます。つまり、2万ユーロ投資すれば1万ユーロがそのまま税金から引かれる計算です。

実際に、あるソフトウェア会社の幹部の方が昨年12月にスペインの地元スタートアップへ2万ユーロを投資し、税負担を1万ユーロ削減しました。

注意点として、投資先は設立から間もない会社であること、また自分が40%超の株式を持たないことが条件です。


②年金拠出の上限を最大まで使っているか確認する

個人年金の拠出が所得控除になることは多くの方がご存知だと思います。ただ、上限の使い方には「もったいない」ケースが多いです。

通常の個人年金は年間1,500ユーロまでが控除対象ですが、Autónomo(個人事業主)の方は「簡易雇用年金プラン(PPES)」を使うことで、合計5,750ユーロ(1,500+4,250)まで拡大できます。

さらに、SL(有限会社)を持っている方は、会社からの事業主拠出として追加で8,500ユーロまで拠出でき、事業経費として計上することもできます。

年内に一度、今年の拠出額を確認してみてください。


③「経費を前倒し、収入を後ろ倒し」で課税所得を調整する

課税所得は「収入マイナス経費」で決まります。年末のタイミングを使えば、この数字を合法的にコントロールできます。

経費の前倒し:来年使う予定のパソコン、オフィス家具、ソフトウェアのサブスクリプション更新などを12月31日までに購入・支払いすれば、2025年の経費として計上できます。

収入の後ろ倒し:大きな案件の請求書を、契約上問題なければ2026年1月2日以降に送ることで、その収入を翌年に移すことができます。税金を「なくす」ことはできませんが、「先送り」することで手元資金の余裕が生まれます。


④住宅の省エネ改修の控除(今年末で終了)

⚠️ これは2025年12月31日で終わる期限付きの制度です。

自宅の省エネ性能を改善するリフォーム(断熱工事、高効率暖房・冷房の設置など)を行った場合、20〜60%の税額控除が受けられます。

ただし、よく申請が却下される理由があります。工事前後の公式エネルギー証明書(Certificado de Eficiencia Energética)が両方必要で、領収書だけでは認められません。今年中に工事を終えて証明書を取得していないと対象外になるため、今からでは間に合わない方も多いですが、心当たりのある方は急いで確認してください。


⑤2021年の損失は今年が最後のチャンス

株式、投資信託、暗号資産などで含み損を抱えている方へ。

スペインでは資本損失(売却損)を4年間繰り越して、将来の売却益と相殺することができます。逆に言うと、2021年に確定した損失は今年末で時効になります。

もし2025年に売却益が出ていて、かつ2021年に確定させた損失がある場合は、それらを相殺することで課税対象の利益を圧縮できます。

また、今年含み損のある資産を年内に売却して損失を確定させることで、今年の利益と相殺する「タックスロスハーベスティング」も有効です。ただし、売り戻す場合は2ヶ月以上期間を空けないと損失として認められないルールがあります。


⑥250ユーロの寄付で200ユーロが税金から戻る

スペインの認定NGOへの寄付には、最初の250ユーロに対して80%の税額控除が適用されます(Ley 49/2002)。

計算すると、250ユーロを寄付すれば200ユーロが税額から引かれるので、実質的な自己負担は50ユーロです。社会貢献をしながら節税になる、取り組みやすい方法のひとつです。


⑦ベッカム法を使っている方へ:上記は基本的に使えません

ここまで紹介した6つの方法は、通常のIRPF申告者向けです。

ベッカム法(外国人労働者特別税制)を適用している方は24%の固定税率で課税されており、上記の年金控除、寄付控除、省エネ控除などはほぼ適用されません。

そのかわり、ベッカム法の方には別に確認してほしいことがあります。

今年スペインに来た方:社会保障登録から6ヶ月以内にベッカム法の申請をしていますか?この期限を1日でも過ぎると永久に申請できなくなります。

適用6年目を迎える方:来年から通常のIRPFへの移行が始まります。急に税率が大幅に上がる「7年目の崖」に備えて、今から出口戦略を立てておくことが必要です。


結局、何から始めればいい?

7つも並べるとどれから手をつけるか迷うと思います。

一番手軽なのは⑥の寄付(250ユーロで手続き完結)。効果が大きいのは①のスタートアップ投資③の収入・経費の調整です。自分がAutónomoかSL持ちなら②の年金拠出も見直し必須です。

いずれにせよ、12月31日は変わらずやってきます。「来年の申告シーズンに後悔したくない」と思うなら、動き出すのは早いほどいいです。

 

****************

🔹 InnoTaxesでは、スペインでの税務申告・確定申告・ベッカム法申請等をサポートしています。
🔹 無料相談も実施中! あなたの状況に合わせた最適なアドバイスを提供します。

🟢LINEで今すぐ相談する

🟢 プラン・料金を詳しく見る

****************

 

※本記事は情報提供を目的としたものであり、個別の税務アドバイスではありません。スペインの税制は頻繁に改正されます。具体的な判断は必ず資格を持つ専門家にご確認ください。